民族学研究の振興にとどまらず、1970年代より日本の大学行政について積極的に発言してきた故梅棹忠夫(1920年〜2010年)は、今日の大学がおかれた苦境を予見していたようです。大学が、研究・教育水準を高め、社会的な認知を勝ちとるには、研究者みずからの自己評価が必要だとする梅棹さんは、大学教員の社会的任務として、@研究、A教育、B組織運営、C市民に対するパブリック・サービスの4点をあげています。最初の3つは、あたりまえのことですが、梅棹さんの「先見の明」は、4番目にあります。かれのいうパブリック・サービスとは、公開市民講座への出講、講演、新聞・雑誌などに対する寄稿、教養書の編集・出版などということですので*、今日の大学で「社会貢献」とよばれているものに相当するようです。わたしのホームページでは、媒体を問わず、綴った文章は「著作一覧」に掲げました。ここでは、講演と研究発表を中心に「パブリック・サービス」の一部を掲げることにします。
*梅棹忠夫、1993年、『研究と経営−梅棹忠夫著作集 第22巻』、中央公論社、451頁。
2012年2月29日 |
Chinese foodways vs. marine environment?: A view from trade and consumption of dried marine products in Asia and the Pacific. 2012 Asian CORE Program Seminar: Interface, Negotiation, and Interaction in Southeast Asia on February 28 to 29, 2012, Center for Asia Pacific Area Studies, RCHSS, Academia Sinica. |
2011年11月20日 |
Reconsidering blast fishing within a world system: A civil war and economic development in the southern Philippines. The 12th Symposium on Chinese Dietary Culture, on November 20, Okinawa Prefectural Museum, Naha. |
2011年10月25日 |
Problems to conserve intangible living heritage: Politics on foodways and marine life conservation. The first Conference of East Asian Environmental History (EAEH2011), Academia Sinica, Taipei. |
2011年10月22日 |
「水産資源の稀少化と環境問題化:CITESとフィリピンのナマコ漁の現状を中心に」第64回民族自然誌研究会@楽友会館、京都市. |
2011年9月28日 |
「沿岸資源の利用と管理をめぐる同時代史的理解は可能か?:人類学的フィールドワークの課題と展望」第3回「グローバル社会を歩く」研究会@JICAなごや地球ひろば. |
2011年6月15日 |
Die in peace and come back again: Functions of memorial services for wildlife in marine resource management in Japan. International Symposium on Society and Resource Management 2011, June 13 to 17 at Kota Kinabalu, Malaysia. (June 15, 2011) |
2011年4月15日 |
「『ナマコを歩く』とその後—「学問の同時代史的視座」の意義」、第4回「環境政策史研究会@CIC 6F |
2011年2月17日 |
Sea Cucumber Markets in the World: Hong Kong, Guangzhou and New York. CIAR-SPC Asia-Pacific tropical sea cucumber aquaculture symposium, February 17, 2011, SPC, Noumea. |
2011年2月23日 |
Living ethically with the environment: A problem on gamat conservation in the world. LESTARI,Universiti Kebangsaan Malaysia. |
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
- 2007年
- 2006年
- 2005年
- 2004年
- 2003年
- 2002年
- 2001年
2012年度 |
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2012年3月1日 |
Conserving biodiversity or cultural diversity?: Introducing multi-sited ethnography of “sea cucumber wars.” Taiwanese Center for Pacific Studies, National Taiwan University. |
2012年1月19日 |
「ナマコをめぐる国内外の動向: CITES・大連・ナマコ供養」, 佐賀県玄海水産振興センター. |
2012年1月16日 |
「クジラを食べていたころ?: 鯨食文化と油脂消費の生活様式を考える」,北九州市立大学文学部. |
2012年1月16日 |
「ナマコで考える生物多様性と文化多様性: 野生生物「供養」の可能性」,第1回ヒトペディア,大學堂 |
2011年度 |
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2011年12月3日 |
「食卓から考える生物多様性と文化多様性―クジラとオランウータンをむすぶ糸」,アジア太平洋水サミット記念県民フォーラム2011「大分からアジアへ〜くらしと文化そして、生物多様性を考える」,大分大学. |
2011年11月26日 |
「生活様式の変化から考える生物多様性の利用と管理−クジラとオランウータンの保護をめぐって」,CoP10フォローアップ「海洋生物多様性と文化多様性の保全」シンポジウム,第9回「海洋生物多様性、その起源と利用する文化」,東海大学海洋学部8号館,清水市,社団法人自然資源保全協会. |
2011年11月10日 |
「環境保護」再考—クジラとオランウータンの事例から」@愛知県立津島高校、津島市。津島高校生徒感想文 |
2011年10月26日 |
Conserving biodiversity for cultural diversity: Towards multi-sited ethnography of “sea cucumber wars.”Dept. of Geography, National Taiwan Normal University, Taipei. |
2011年10月19日 |
Problems in coastal resource management under the CITES: Cases involving the seahorse and sea cucumber. RTC, SEAFDEC, Bangkok. |
2011年10月8日 |
「「供養」の可能性:野生生物を持続的に利用する文化的しくみ」、
第8回「海洋生物多様性と文化多様性の保全」シンポジウム、@名古屋市立大学。 |
2011年10月7日 |
「環境保護を問いなおす:同時代史視的想像力の獲得」@名東高校、名古屋市。名東高校生徒感想文 |
2011年7月3日 |
「国際的な価値vs、地域の都合 ―対立を超えるために」、JST-RISTEX地域主導型科学者コミュニティの創設・公開シンポジウム「地域が国際的な制度を使いこなすために」@熊本大学文学部。 |
2011年6月18日 |
「環境保護と野生生物の持続的利用を考える—「供養」の可能性」、 2011年度名古屋市医師会協同組合総会@愛知県医師会館。 |
2011年3月19日 |
「ナマコの可能性」、全国ナマコフォーラム司会/コーディネーター、能登なまこ加工協同組合。 |
2011年2月21日 |
「『聞き書き』を中心としたフィールドワーク実習ー名古屋市立大学の経験から」、チャレンジ・コミュニティ・プロジェクト、AP品川。 |
2011年1月21日 |
「持続可能な社会にむけて——同時代史的視座のすすめ」、愛知学長懇話会/名古屋環境大学@名古屋市環境学習センター。 |
2010年度 |
(1) |
授業公開「海域世界論—生物多様性と文化多様性の保全を考える」、名古屋市立大学人文社会学部、4月〜7月。 |
(2) |
「価値多様性な社会へ—CITES CoP15 in Dohaをふりかえって」、航空会館、於・東京、2010年4月16日。 |
(3) |
「価値多様な社会を築く—課題と展望」、高知県立ふくし交流プラザ、於・高知市、2010年5月29日。 |
(4) |
「『環境問題』再考—同時代史的視座のすすめ」、平成22年度教員免許状更新講習、名古屋市立大学、2010年8月18日。 |
(5) |
「生物多様性条約の精神—生物資源の持続的利用と文化多様性」、連続シンポジウム海洋生物多様性と文化多様性7、「海洋生物多様性と文化多様性」、名古屋市立大学、2010年10月4日。 |
(6) |
「持続可能な社会にむけて—同時代史的視座のすすめ」、愛知学長懇話会/名古屋環境大学,名古屋市環境学習センター、2011年1月21日。 |
2009年度 |
(1) |
授業公開「アジア・太平洋の言語事情」、2009年4月〜7月。 |
(2) |
「ワシントン条約における海産物―米国政府のサンゴ礁保全政策を中心に」、「宝石サンゴとワシントン条約」、科学研究費補助金「宝石サンゴ類の持続的利用と適切な国際取引管理に関する研究」、高知大学朝倉キャンパス・人文学部5階第1会議室、2009年7月18日。 |
(3) |
「クジラとオランウータン:油脂依存の生活様式と環境教育」、平成21年度教員免許状更新講習、名古屋市立大学・教養教育棟401号教室、2009年8月20日。 |
(4) |
「クジラもオラウータンも?−油脂依存の生活環境を考える」、2009年度名古屋市立大学市民公開講座、2009年10月3日。 |
(5) |
「ワシントン条約における海産物」、連続シンポジウム海洋生物多様性と文化多様性1−「海洋生物多様性とワシントン条約」、名古屋市立大学・看護学部棟308号教室、2009年10月24日。 |
(6) |
「ウォーレスの海と、そこで暮らす人びと」、連続シンポジウム海洋生物多様性と文化多様性2−「海洋生物多様性と海洋環境変動」、名古屋市立大学・人文社会学部棟203号教室、2009年11月14日。 |
(7) |
「グローバル化時代のアジアと日本―食の安全保障と環境利用から考える@」、名古屋市生涯学習推進センター・大学連携キャンパス講座、名古屋市女性会館視聴覚室、2010年1月7日。 |
(8) |
「グローバル化時代のアジアと日本―食の安全保障と環境利用から考えるA」、名古屋市生涯学習推進センター・大学連携キャンパス講座、名古屋市女性会館視聴覚室、2010年1月14日。 |
(9) |
「野生生物の持続的利用—供養の可能性」、ナマコ供養大漁祈願祭、石川県漁業協同組合七尾支所/能登なまこ加工協同組合、2010年3月6日。 |
2008年度 |
(1) |
「バナナ・ペーパーからフェアトレードへ—名古屋市立大学におけるモノ研究とフェアトレード実践」、東洋大学社会学部、2008年7月3日。 |
(2) |
「ナマコ・バブルとワシントン条約:文化多様性の保全に向けて」、根室支庁根室地区水産技術普及指導所、於・根室市、2008年7月7日。 |
(3) |
「八重山におけるナマコ漁業と加工の可能性」、八重山漁業協同組合、於・石垣市、2008年7月25日。 |
(4) |
「野生生物保護を問いなおす」、2008年度名古屋市立大学市民公開講座、2008年10月4日。 |
(5) |
「中国におけるナマコ食文化」、平成20年度第2回新潟県佐渡海区マナマコ資源回復計画協議会、於・佐渡市、2008年10月10日。 |
(6) |
"Sea cucumber foodways in Asia", FI Meeting Room, FAO, Rome,2008年11月7日。 |
2007年度 |
(1) |
「多民族国家フィリピンの苦悩―「まとまり」から考えるアジアと日本」、豊川市国際理解講座、2007年7月11日。 |
(2) |
「アジアの漁民社会の変容を考えるI サンゴ礁を壊す人びとの理屈」、愛知学長懇話会、「持続可能な社会IV 途上国の発展と環境問題を考える」(なごや環境大学と連携)、2007年12月7日。 |
(3) |
「フロンティア世界としての東南アジア―資源利用をめぐる人口移動の動態」、なごや環境大学「国際的な人の移動から考えるESD―共生への課題」、2007年12月13日。 |
(4) |
「アジアの漁民社会の変容を考えるII 捕鯨問題の視座をめぐって」、愛知学長懇話会、「持続可能な社会IV 途上国の発展と環境問題を考える」(なごや環境大学と連携)、2007年12月14日。 |
(5) |
「現代のナマコ食事情」、(社)青森県栽培漁業振興会、於・青森市、2008年1月30日。 |
2006年度 |
(1) |
”Conservation of bio-diversity and fishery cultures: A holothurian case”名古屋大学大学院国際開発研究科、2006年7月7日。 |
(2) |
「環境主義時代におけるナマコ資源利用の問題点と可能性—東南アジアと宮古島の事例から」、沖縄県水産勉強会「沖縄漁業と漁村の多面的機能—沿岸域資源の利用保全と漁村振興への新しい視点」、於・那覇市、2006年9月4日。 |
(3) |
「イスラーム原理主義とはなにか—イスラーム世界の多様性とむきあうために」、名古屋市立名東高等学校(2年生)、2006年9月27日。 |
(4) |
「地球環境主義時代における多文化共生の問題点」、名古屋市立大学大学院人間文化研究科主催ワークショップ、2006年9月30日。 |
(5) |
「生物多様性と地域文化の保全は両立するか」、2006年度名古屋市立大学公開講座、2006年10月26日。 |
(6) |
「イスラーム原理主義とはなにか—イスラーム世界の多様性とむきあうために」、静岡県立浜名高等学校(2年生)、2006年11月22日。 |
(7) |
「自然保護をといなおす—野生生物と人間のかかわり」、名古屋市なぜなぜ博士教えてゼミナール、名古屋市立藤が丘小学校(5年生)、2007年1月17日。 |
(8) |
「乾燥ナマコの国際市場と流通の実態」、平成18年度「育てる漁業研究会−今 ナマコを考える」、社団法人北海道栽培漁業振興公社主催、於・札幌市、2007年1月25日。 |
2005年度 |
(1) |
「個人史を訊く・社会史を書く」、2005年度名古屋市立大学人文社会学部公開セミナー、2005年10月7日、10月21日、11月4日。 |
(2) |
「イスラーム原理主義とはなにか―イスラーム世界の多様性とむきあうために」、岐阜県立加納高校普通科(2年生)、2005年11月16日。 |
(3) |
「生物多様性と文化多様性―ナマコ資源の利用をめぐる問題点」、第6回黒潮圏海洋科学研究科主催講演会、於・高知大学・朝倉キャンパス、2006年1月26日。 |
2004年度 |
(1) |
"Philippine Society from an ethnologist view"、名古屋大学大学院国際開発研究科、2004年7月14日。 |
(2) |
「ナマコ食文化の多様性」、仙法志漁協(北海道利尻郡利尻町)、2004年7月16日。 |
(3) |
「ナマコ利用の歴史と文化」、沓形漁協(北海道利尻郡利尻町)、2004年7月17日。 |
(4) |
「ナマコ市場の国際化と資源管理の問題点」、宗谷漁協(北海道稚内市)、2004年7月18日。 |
(5) |
「海を利用する人びと2−サンゴ礁の特殊海産物」、第314回国立民族学博物館友の会、2004年8月7日。 |
(6) |
「個人史を訊く・社会史を書く」、2004年度名古屋市立大学人文社会学部公開セミナー、2004年10月7日、10月21日、11月4日。 |
(7) |
「ヤシのある暮らし」、兵庫県立西宮今津高等学校、2005年1月18日。 |
2003年度 |
(1) |
「1本のバナナから」、名古屋市なぜなぜ博士教えてゼミナール、名古屋市立桜小学校、2003年7月7日。 |
(2) |
「ナマコを獲る人びと−ウォーラセア海域の生活」、第18回特別展「先住民社会と水産資源−サケ・海獣・ナマコ−」、北海道立北方民族博物館(網走市)、2003年7月26日。 |
(3) |
「ルポルタージュを書く−フィールドワークの手法」、2003年度名古屋市立大学人文社会学部公開セミナー、2003年10月24日、11月7日、11月21日。 |
(4) |
「ヤシのある暮らし」、兵庫県立西宮今津高等学校、2003年11月28日。 |
(5) |
コメンテーター、沖縄大学地域研究所創立15周年連続シンポジウム「方法としての沖縄研究」、第5回「海からの視点−島嶼社会におけるヒト・モノ・ネットワーク」、2003年12月20日。 |
2002年度 |
(1) |
「21世紀の食と文化1―海産物からみたアジアの近現代」、2002年度名古屋市立大学人文社会学部公開講座、2002年10月5日。 |
(2) |
パネリスト、「海に生きるアジア島国フォーラム−アジア太平洋における南北連携を探る」、東京財団、於・福岡市、2002年11月29日。 |
2001年度 |
(1) |
「海産資源から見た地域の歴史」、第25回東南アジア研究セミナー「東南アジア歴史万華鏡」、京都大学東南アジア研究センター、2001年9月4日。
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